現在の状況(日吉津村の下水処理施設)

2001.8.16

1,施設が増えました(双子から三つ子へ)

 1985年に集落排水処理場また1986年に下水処理場が運転を開始して15年近くになります。その間に入下水量が増加したため、これまでの下水道と集落排水の2系列の施設(双子の処理場)では能力不足になるため第3系列の処理施設が必要となり、それまでの施設の隣に公共下水道事業で整備され、2000年の春竣工しました。

 工事の中で、流入下水の分配槽を整備して、各系列への流入量の配分が行えるようになりました。これで一つの施設としてより効率的に運転できるようになり、公共下水道地域と集落排水地域の下水処理が一体として行われることになりました。

 施設が離れて配置されていたらこういうことは出来なかったでしょう。

2,広域で連携した汚泥処理

管理の難しい汚泥処理ですが、トラックに汚泥脱水機を搭載した設備(ベストシャトル)を全国ではじめて広域連携の公共下水道事業で導入しました。小規模下水処理場では汚泥の脱水処理が建設費や維持管理費で割高になるため、効率的な方法を模索したなかで出てきたものです。丁度国庫補助の対象になるよう制度改善も行われたところでした。汚泥処理も先端をいっています。

 ベストシャトルは日吉津村、大山町、西伯町の3公共団体が共同で設置したもので、各処理場を巡回して脱水作業をしています。1992年4月に運転開始して8年にわたり順調に働いています。脱水された汚泥については、農緑地利用のためのコンポスト施設が3公共団体共同で西伯町に整備されたところです。

3,コンポスト施設の整備

 1,処理フロー
 広域的な事業により、西伯町東西町浄化センターにプラントが設置されています。ここでは脱水汚泥に発酵を促進する米ぬかともみ殻を加え、3段階の発酵工程でコンポストにします。

 2,現状
 コンポスト製品の利用は村の全戸に配るなど試験的に運用されています。15kgの袋詰めにして、脱水汚泥を運んだ帰りの車両でプラントのある西伯町から日吉津村の下水処理場まで運搬し、必要な人が取りに来る状況です。評判もいいようです。