目標達成のシナリオ(2002.1.11/2006.3.1改訂/8.20修正
1,計画
 政府の京都議定書目標達成計画が平成17年4月に見直しされ閣議決定されました。温室効果ガスの削減計画として、エネルギー起源CO2は1056百万トン、非エネルギー起源CO2は70万トン、メタン等CO2換算で105百万トン合計で1237百万トンに抑えるとしています。エネルギー起源CO2の2002年排出と1990年排出を比較をすると12%増えています。目標は6%削減ですので、どこにがんばってもらうかということになりますが、森林吸収源で48百万トン削減、京都メカニズムによる海外での排出削減事業で20百万トン削減と合わせて6%になります。現在の森林のCO2吸収量は88百万トン程度*1ですので、なかなか大変そうです。
日本の各部門二酸化炭素排出量(実績と目標) 単位百万トン/年
区分 1990年 2002年 2002/1990 前大綱の目標 新大綱 目標/2002
産業部門 476 468 0.98 462 435 0.93
民生部門 家庭部門 129 166 1.29 260 137 0.83
業務その他部門 144 197 1.37 165 0.84
運輸部門 217 261 1.20 250 250 0.96
エネルギー転換部門 82 82 1.00 推定 73 69 0.84
小計 1048 1174 1.12 1045 1056 0.90
地球温暖化対策推進 新大綱17/4/28閣議決定より
2,家庭や三次産業での厳しい目標
 1990年以降2002年まで12年の部門別CO2排出量変化を見ると産業部門は減っているのに、家庭、業務その他は30%以上の伸び、運輸も20%伸びています。新大綱の目標と現状の2002年を比較すると、家庭部門と業務その他部門が15%を超える削減をすることになっています。前計画の削減目標と新計画の目標を比較すると、家庭業務部門が増えてしまったために、達成が難しく、産業部門に少し上乗せした形になっています。
 排出量目標は1990年に対し家庭部門で6%増、業務部門で15%増と、1990年よりは大きいのですが、実際になると、省エネ機器の活用の他、電気をこまめに消したり、冷房を我慢したりなど非常に厳しい状況です。

3,身近な例で考えると
 乗用車の燃料消費量はガソリン1リットルあたり15kmくらいですね。これから計算すると車が1km走る毎に約200gの二酸化炭素を作り出すことになります。120kmくらい走ると24kgと一人一日当りの化石エネルギーによる二酸化炭素排出総量25kgと同じくらいになります。
 風呂を沸かすことによる二酸化炭素排出量を計算してみましょう。風呂の容量を160リットルとすると、25度c加温するのに、4000キロカロリー必要です。天然ガスの8割が炭素、2割が水素とすると、1gの燃焼で2.9gの二酸化炭素がでてくることになり、熱のロスを25%とすると沸かすのに使われる280gのガスから1000gの二酸化炭素が排出されることになります。 一回節約することの効果は、一人一日当り化石エネルギー全二酸化炭素排出量の4%程度です。これから細かい努力の積み上げが大事になりそうです。

*1 国土環境株式会社HPから計算−http://www.metocean.co.jp/new/inet/vol11/co21.htm